今月の特集
2018.12「新しい中医学の勧の勧め…その4」
師走ですね。今年は気温が乱高下して体調管理が難しくなりそうな冬になりそうです。
さて、中医学の話の続きです。今回は当院で実際に行って改善が見られた動物達の話をしていきたいと思います。
<1> 左後肢の膝蓋骨脱臼
5歳 トイプードル
1週間前から歩く際に後左足を挙げて歩くことが増えている。と来院。各検査を行い、膝蓋骨脱臼と診断をして治療のご提案。
痛み止めなどの内服薬の処方を考えたが、薬を飲ますと吐く、下痢をしてしまうため、鍼灸治療の提案。定期的な鍼灸治療と自宅での安静と温灸の実施を提案し、実施していくことに。
鍼治療は週に1回のペースで行い、温灸治療は自宅にて週に3回実施を提案。
治療をスタートして、約1ヶ月後に左後肢の状態に変化認める。その後、治療を継続し、2ヶ月後に左後肢の状態が元に戻る。鍼治療の間隔を2週に1回に減らし、その後も状態安定したため、散歩を少しずつスタートするよう説明。
現在、鍼治療は月に1回のペースで継続中。
左後肢の状態は安定し、生活に支障は無く生活している。
<2> 椎間板ヘルニア
7歳 ミニチュアダックスフンド
数日前から歩行の様子がおかしい。また抱き上げるとキャンと泣く。ソファ等に登らなくなった。と来院。診察と検査から椎間板ヘルニアを疑い、治療のご提案。
痛み止めの内服薬と自宅での安静を行いながら、鍼治療とレーザー治療の併用を週に1回行い、2週間後には歩行の改善認める。その後は内服薬を終了とし、鍼とレーザー治療を継続し、現在は月に1回の治療を継続中。
以上のように動物たちに対して鍼灸治療を行ってきました。治療を行うことによって改善が認められる子と残念ながら改善が認められない子もいます。またその子によって鍼治療が合わない場合もありますので、その場合はレーザー治療や温灸治療などに変更して行うこともあります。また、即効性がないために、治療が長期に渡ったり、費用もかかることもご理解頂くことも必要です。
中医学は西洋医学と異なった視点から動物を診て治療を行うことができ、改善することが認められます。「うちの子にはどうかな?」と思われたら是非、一度ご連絡いただければと思います。