今月の特集
2018.6「春の健康診断のお知らせ…その4」
今年は例年よりも梅雨に入る時期が早くなりましたね。暑かったり、寒かったり、体調を崩すことが増える時期でもあります。それは動物も同じように体調を崩しやすくなります。元気、食欲がない、など何時もと様子がおかしい時には主治医にご相談ください。
さて、今回は今年の健診を受けた動物のお話をしたいと思います。
1 チワワ オス 8歳 日常生活にて特に問題となることなし。
健康診断の尿検査にて血尿と結晶を確認。その後レントゲン検査と腹部エコー検査にて膀胱内に結石を確認。相談の上、膀胱内の結石摘出手術を実施。手術後、尿検査にて血尿と結晶の消失認める。
現在、食欲、元気、排便、排尿など異常なし。
食餌を療法食にし、定期的な尿検査を実施中。
2 Mダックス オス 14歳 日常生活では特に問題なし
健康診断にて血液検査実施。肝臓酵素の上昇が認められ、腹部レントゲン、エコー検査実施。画像診断にて胆嚢に胆症、脾臓に球形状腫瘍を認める。相談の上、脾臓摘出手術実施。手術後、体調良好。現在、腫瘍の病理検査結果待ち。肝臓、胆の内服薬を投薬中。
以上のような病気が健康診断から見つかり、手術まで行った動物達が実際にいました。上記の動物達は本当に稀だとは思います。ですが、健康診断を行ったことで異常が発見されて手術を行うことができました。症状が出てから検査や治療ということも可能かと思いますが、症状が出る前に検査や治療ができると体への負担が少なく済むこともあります。
健康だと思っていても体の中はたえず変化が起きています。1年に1回の健康診断。検討してみてはいかがでしょうか?