今月の特集
2012.12「若年期から成熟期」について
今月は社会化期が終わった子達の次の段階にあたる「若年期から成熟期」にかけて説明致します。
1.若年期
『犬』
社会化期の終わりから性成熟前までを一般に若年期と言います。
ですが、犬の場合は大型犬で生後2年、小型犬で生後1年程と言われています。
犬の性成熟は6~9ヵ月齢と言われています。ネコの若年期は9週齢から性成熟までの間と言われています。
ちなみにネコの性成熟は7ヵ月齢~10ヵ月齢までの期間と言われています。
この時期の子犬は色んな物への好奇心が高まり、興奮しやすく、集中力が持続しなくなりがちです。
母犬と生活している場合は、この時期に子犬がしつこくつきまとうと、唸ったり、歯を見せるなどの行動が見られ
子犬は服従姿勢を覚えます。そして一時期、恐怖や不安への感受性が高くなり、この頃からテリトリー意識が発達し
攻撃行動が見られることがあります。
そのため、この時期は飼い主や他の犬などと十分に触れ合い、遊ばせることが重要です。
『猫』
ネコの若年期は9週齢から性成熟までの間と言われています。
ちなみにネコの性成熟は7ヵ月齢~10ヵ月齢までの期間と言われています。
猫の若年期は犬とは異なり若年期から独立をする傾向が強くなり、成猫としての行動としての行動が見られるようになります。
猫は犬と比べて社会化期、若年期も短く、性成熟はオリエント種で早く、ペルシャ種で遅いと言われています。
2.成熟期
成熟期は身体の発達を終えた動物達を言います。
発達が終わった犬や猫において、それまでに経験した物事により行動が大きく変わることがあります。
例えば、犬種、猫種ごとに異なった発達期の重要性を考える必要があり、同じ種であっても
異なった環境下で育つと、その子の性格、行動は異なるとも言われています。
この時期には私達人間よりも発達していると言われている
感覚受容器(耳、鼻、動体視力など)もより優れたものになっていると言われています。
社会化期から若年期は動物達の一生のなかであっと言う間に終わってしまいます。
この期間にどれだけ家族の愛情を受けて、良い刺激を受け、周りの環境に慣れるかが
とても大切なのです。もし、動物達にとって不安や恐怖を感じる出来事があったとしても
家族の方がそれを理解し、不安や恐怖を取り除くことによって
その後の動物達の一生が幸せになるか、不幸になるのかが決まるといっても過言ではないと思います。