今月の特集
2016.5「動物病院で出来る健康診断について」
5月も後半に突入です。すでに病院を受診されフィラリアやノミダニの予防薬を処方された方も多いかと思います。またその際に健康診断を受けた子も多いかと思います。今回は健康診断の中でも血液検査、なかでも血球計算について説明します。
1血液検査
1)血球計算 血液の細胞成分を調べることで以下のことがわかります。
①赤血球数 赤血球の数を数えることで貧血や脱水などの状況を確認します。
②ヘマトクリット値 血液中の赤血球の割合を調べます。
③ヘモグロビン量 赤血球に含まれる酸素と結合する色素の量
多くの場合、上記の赤血球、ヘマトクリット値、ヘモグロビン量など総合して評価することが多く、さらに動物の体調などを考慮して評価します。
④白血球数 白血球の数、種類を調べることで炎症、感染症、腫瘍、ストレスなどを調べることができます。
白血球の種類は好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球の5種類に分けられます。この5種類の数などを確認することで体内で起こっている変化を確認することができます。多くの場合は白血球の数が異常な時に確認します。
以上が血液検査の中の血球計算の簡単な紹介です。詳しくは診察や検査結果の説明の時にでも聞いていただけると良いと思います。
これから受診される方に少しでも参考になればと思っています。
年に1回のこの予防シーズンに健康診断を受けられてはいかがでしょうか?
次回は「血液生化学検査」について話をします。