今月の特集
2016.2「体をつくる栄養について…その7」
脂肪について…その2
脂肪は蛋白質や炭水化物と比べて2.5倍にもなる高いエネルギーを持っていると言われています。体にとってエネルギー供給を行い、更に体の細胞膜の構成成分になるなど様々な働きをするため、とても大切なのです。
では、どんな時に脂肪を積極的に取り入れて、控えるべきなのでしょうか?
積極的に取り入れるべき時
①筋肉の消耗が激しい時
腫瘍やその他の重篤な疾患により、全身状態が悪くなり、体力の消耗が激しくなった際に悪液質という状態を予防し改善を目的として脂肪酸の役割が大切であると言われています。
②慢性腎不全の時
蛋白質の摂取を制限されることが多い腎臓の疾患時に腎臓を保護する目的として脂肪酸が良いと言われています。
③皮膚炎、関節炎
炎症を抑える脂肪酸(EPA/DHA)などが良いと言われています。
④成長期(子犬、子猫)
成長のためにエネルギーを沢山必要とするが、でんぷんの消化能力が未熟なために、エネルギー源として脂肪を多く含む食事が適している。特に肉食動物である猫でこの傾向が強いと言われています。
脂肪の摂取を制限する時
①膵炎
②高脂血症
③減量時
脂肪の摂取制限に関しては病気や体調、減量などで必要になります。飼い主自身で判断して食餌を与えるのではなく、獣医師に相談をして与えるようにしてください。