今月の特集
2015.6「シャンプーの方法….その1」
6月に入りました。この時期になると狂犬病やフィラリアなどの予防を済まされた方が多いかと思います。これからの梅雨、夏の時期は皮膚病が増えてくる時期でもあります。そんな季節に合わせてシャンプーをご自宅でする機会も増えてくるのではないでしょうか?シャンプーのやり方次第で皮膚、被毛を綺麗に保つことができることをご存知でしょうか?診察でシャンプーの方法について聞かれることもよくあります。今回からはシャンプーの方法を説明していきたいと思います。
お湯の温度
「動物の体を洗うお湯の温度は何℃位にしていますか?」と聞いてみると、湯船と同じくらいの温度で洗っているとよく聞きます。つまり40℃位になります。その位のお湯の温度で動物の体を洗うのには熱すぎると言われています。動物の皮膚は人間の赤ちゃんより薄く敏感であり、湯船と同じ温度のお湯を使用すると直ぐに皮膚の温度が上がってしまうので、痒みや炎症につながることがあります。つまり人間が快適に感じるお湯の温度をそのまま使用することはあまり良くないのです。適正な温度としては30℃前後と言われていますので、ぬるま湯を使用するのが良いと思います。
シャンプーの頻度
「シャンプーはどのくらいの頻度で行うのが良いのか?
室内で飼われているのであれば2週に1回もしくは1ヶ月に1回のペースで良いと思います。もちろん、汚れがひどい場合や皮膚の調子が悪い場合は洗う頻度を上げても良いと思います。洗い過ぎも良くはありません。洗い過ぎは皮膚を外部の様々な刺激から守るバリアーを奪ってしまい、皮膚の状態を悪化させることもあるからです。体を清潔に保つために、体臭を無くすためにと頻繁に洗うことが逆効果になることあるので、洗い過ぎも注意が必要です。
人間と同じような感覚でシャンプーをすることはお勧めできません。その子その子に合ったシャンプーをする必要があります。
来月はシャンプーの方法やシャンプー剤についてお話ししていきたいと思います。