今月の特集
2013.6「しつけについて」
先月までは高齢動物のケアについて話をしてきました。
今月からは子犬や子猫について話をして行きたいと思います。その中でも「しつけ」について話をしていきたいと思っています。
当院では月に1度の「パピーパーティー」と週に1回「マンツーマンレッスンでのしつけの訓練をしています。パピーパーティーは子犬とその家族の方達に集まって頂き、子犬との接し方、食餌、しつけの方法などを一緒に勉強していく会として開催しています。マンツーマンレッスンはワンちゃんとその家族の方達と週1回来院して頂き、しつけの基本から応用まで一緒に勉強をしています。
「しつけ教室についてよくある問い合わせなのですが、
「犬を預けてしつけ、訓練してもらえないのですか?」
という問い合わせです。
訓練所や預かってのしつけ訓練などのような環境で預かっての訓練、しつけを全てこちらで行うことを想像、希望されているようでして、ある程度しつけなどができるようにして欲しいという要望が多いことに驚きました。
しつけの先生や訓練士が預かってしつけ、訓練をする方法。その方法で「トイレを覚えて散歩が出来るようになった。賢くなった」などの話は実際によく聞きますし、それなりの効果が実際にあると思います。
ですが、時間の経過と共に「トイレを失敗するようになった」「散歩の際に引っ張ったり、言うことを聞かなくなった」など色んな話を聞くのも事実です。
どんなに優秀で賢い子でも失敗したり忘れてしまうことがあります。それは人間も同じだと思います。それは何故か?と考えると訓練所や保育園などで実施していた同じようなしつけの練習や訓練を毎日実施していないという理由や、失敗したとき、出来なくなったとき、どうすればよいのかわからない。という理由があるようです。専門家やプロが訓練、しつけをすればそれなりの賢い子に育つのは間違いないと思います。その延長線上に最初は自宅に帰っても良い子でいるかと思います。ですが、失敗した、上手く出来なくなった時、その対処法がわからないため、元のワンちゃんに戻ってしまうことが多々あります。
1 預けて訓練を受けさせる
メリット:訓練のプロがしっかり時間をかけてしつけてくれる
自分の時間を消費しなくて済む
デメリット:しつけの方法がわからない
失敗、出来なくなった場合、どのように修正するかわからない
費用が高い
2 しつけ教室などで勉強する(家族参加型)
メリット:1からしつけの方法を自身で学ぶことが出来る
コミュニケーション、スキンシップなど接し方を勉強できる
しつけで覚えたことを自宅や散歩で実践することができる
デメリット:しつけのために自分の時間を作らないといけない
時間が取れず途中で投出してしまう
自宅で復習を兼ねでしつけをやらなければならない
預けて訓練をする方法、一緒にしつけを学ぶ方法どちらが良いのでしょうか?
どちらもメリット、デメリットがあります。その家族とワンちゃんに合った方法でしつけ、訓練をされることが良いと思います。どちらにしても自宅でのしつけ、訓練を続けることがとても大切であることを忘れないで下さい。
次回からは「しつけ」について詳しくお話していきたいと思っています。