今月の特集
2013.5「高齢期について」
動物の高齢期...その5
高齢動物達の「家庭でのケアその3」をお話したいと思います。
今回は寝たきりになってしまった際に注意する「褥瘡」「床ずれ」についての話です。
1褥瘡、床ずれについて
床ずれとは?
同じ場所に持続的な圧迫が加わる事によって血流障害、組織障害が起こり、筋肉や皮膚などの壊死が起った状態を言います。
①原因は何が考えられるか?
高齢
寝たきり
重大な基礎疾患
同じ姿勢でいる
痩せている
固めの床(フローロングやコンクリートなど)、クッションなどで寝かせている
中型犬以上の体格(小型犬でも起る事があります)
②悪化要因
不適切な処置や除圧
不適切な体位変換
栄養状態の悪化
全身状態の悪化
尿、便、涎などによる汚染
2出来易い場所とは?
3床ずれを治す。うまく付き合っていくには?
動物達には好きな体位があるため、体位変換をする(1日数回で良い)
頻繁な体位変換は新たな床ずれを作ってしまう可能性がある。
低反発マットなどを使用して身体の圧を分散させる。
傷は消毒せず、適度な洗浄と清潔に保つように心掛ける。
傷は乾燥させず、湿潤できるようする。
→主治医の先生にアドバイスを受けて下さい。
4最後に....
動物達の介護は人間の介護同様、家族の方にとって負担になることが多々あります。動物達とその家族にとって負担を軽減させ、そして良い生活を送る事ができるようにサポートすることも動物病院の大切な役割だと思っています。インターネットから動物用の低反発マットを購入することができます。
上記の2つ写真は楽天市場の「老犬介護用品」から添付させて頂きました。